いざドイツにお引越し! どんな物件があるの?どう探す? ドイツの物件情報まるわかり♪

春の新生活に向けて、引越しの多い季節。慣れないドイツでの物件探しに、頭を抱える人も多いのでは?「ドイツの物件事情」や、「不動産広告の用語」を 略語付きで紹介するなど、物件選びをスムーズに進めるお役立ち情報をお届けします。

1.【ドイツの物件事情】

日本の空き家率が平均13.5%に対して、ドイツはなんと1%前後。さらに外国人であることを加味すると、物件探しに時間がかかるのが現状。あらかじめ日本で下調べをしたり、現地に知り合いがいればサポートをお願いするのがベストです。他にも、日本語対応が可能な日系不動産会社に物件探しを依頼する方法もあります。
ドイツの物件は、家具付き(möbliert)もありますが、主流は家具なし(unmöbliert)。日本とは違い、家具だけでなく、キッチンや照明、収納等がないのが一般的なので、例えば照明なら、まず天井に電動ドリルで穴を開けなくてはいけないなど、入居してもすぐに通常の生活を始めることは至難の技です。

2.【家賃・敷金・礼金】

家賃の相場は、Münchenが21.97€/m2、Frankfurtが15.92€、Berlinが13.37€、Düsseldorfが12.08€など都市ごとに異なるほか、都市の中でも地域によって差があります。物件情報などを紹介しているインターネットサイトや広告には、家賃(Miete)が、光熱費込み(Warmmiete/WM)か、光熱費を含まない(Kaltmiete/KM)か記載されているので要チェックです。そのほか共益費(Nebenkosten/NK)もあります。 敷金(Kaution/KT)は、家賃の2、3ヶ月分が相場。退去時、家の修繕をする場合はそこから支払われ、修繕の必要がなければ全額払い戻されます。礼金はありませんが、不動産会社などを介した場合、仲介手数料(Provision/PV)が発生するので、支払いのタイミング、金額などは事前に確認しましょう。

3.【ドイツ住宅のタイプ】

ドイツのオーソドックスな住宅タイプは大きく3つに分けられます。

◉Wohnung(Whg)

住まい。マンションなどの中の一住居を示したもの。Mehrfamilienhaus(MFH/多世帯用住宅)、Appartement(App/アパート)などと記載されることもあり、アパートは、キッチン込みのワンルームの部屋を意味します。

◉Haus(Hs)

一戸建ての家。郊外に多いのがこのタイプ。Einfamilienhaus(EFH/独立した一世帯用住宅)、Doppelhaus(DH/2軒でひとまとまりの連続住宅)、 Reihenhaus(RH/複数棟がつながった棟割住宅)などと細かく分けられます。

WohngemeinschaftWG

ひとつの住居に複数人で住まうシェアハウスのこと。家賃が安いため、学生や若者に人気です。コストを抑えられ、シェアメイトによっては他言語を習得するチャンスもありますが、1人の時間が持てない、シェアメイトに気を遣う…などのデメリットも。

4.【物件の探し方】

現地の不動産会社を利用したり、地域の情報誌や新聞の不動産(Immobilien)の欄をチェックするといった様々な方法がありますが、最近はインターネットで探す人が多い傾向。ただ、これらはドイツ語(または英語)のやりとりになってしまうため、言葉が不安な人には日系の不動産会社や日本人が運営する物件情報サイトなどがオススメです。もし会社の同僚や知人が日本に帰任する予定があれば、その物件を紹介してもらうのも手です。
 

<主な物件情報サイト>
●https://www.immowelt.de

●https://www.immobilienscout24.de

●https://www.fineandmine.de

※契約前に金銭の振込みを要求されたり、あまりにも好条件かつ格安の物件などは、詐欺の可能性もあるので、要注意。

5.【覚えておきたい不動産用語&略語】

物件探しで絶対的な条件となる部屋の広さや、間取りに関するドイツ語を、略語とともに紹介。そのほか不動産広告で重要なワードも合わせてラインナップしています。


●Zimmer(Zi)/住居の中にある部屋。部屋の数によって、Einzimmerwohnung(EZW/1部屋マンション。キッチンなどは別)、Zweizimmerwohnung(2-ZW/2部屋マンション。キッチンなどは別)と表記されます。また、Wohnzimmer(WO/リビング)、Schlafzimmer(S/寝室)、Kinderzimmer(KI/子供部屋)、Badezimmer(BZ/バスルーム。浴槽

かシャワー、または両方あり。通常はトイレ付き)などと部屋の種類も表します

●KochnischeKoNi/部屋についているミニキッチン

●WohnkücheWoKü/リビングキッチン

●EinbaukücheEBK/システムキッチン

●DuschbadDB/シャワー室(シャワー、通常はトイレ付き)

●BadewanneBW,BaWa/浴槽

●Küche,Dusche,BadKDB/キッチン、シャワー、浴室

●Gäste-WCG-WC/ゲスト用トイレ

●GartenGart/庭。他世帯と共有の場合が多いです

●GarageGge/ガレージ、駐車場

●TiefgarageTG/地下駐車場

●KellerKel/地下室

●TerrasseTerr/テラス

●DachterrasseDT/屋上テラス

●BalkonBLK/バルコニー

●AbstellraumAR/小さな物置部屋、押入れ

●EtageETG/階、フロア。日本とは異なり、日本式の1階はドイツの地上階でErdgeschoss(E)、日本式の2階はドイツの1階で1.Obergeschossと呼ばれます

WohnflächeWfl/住宅の居住面積

BaujahrBj/建築年

AltbauAB/第2次大戦前に建てられた古い建物

◉Neubau(NB)/第2次大戦以降に建てられた新築の建物。古い建物を改築したものもNeubauです

HeizungHZ/暖房設備。Fußbodenheizung(FB-Hzg/床暖房)、Zentralheizung(ZH/セントラルヒーティング)、Gasetagenheizung(GEH/ガスヒーティング)、Fernwärme(FW/地域内の遠隔暖房)などがあります

HeizkostenHK/暖房費

AblöseAbl/前の住人が次の入居者に有償で引き取りを希望する家具のこと

beziehbarbzb/入居可能日

ErstbezugEB/新建築の最初の入居

KomfortKomf/快適さ。全面リノベーションした際などに、貸主が快適さを示すための用語

◉befristet(befr)/期限付き賃貸のこと。反対に、期限なし賃貸は、unbefristetと言います◉Lage(Lg)/その物件がどんなところに位置しているか(交通の便が良い、閑静な住宅街など)ロケーションを説明する用語

物件探しは長い道のりのような気がしますが、じっくり比較検討して、異国の地ドイツを存分に楽しめる快適なお部屋が見つかるといいですね。

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